なぜ痛いの?
なぜ、痛みが出るのですか?
と聞かれてきちんと答えられる治療家は少ないです。日本はヨーロッパ、特にドイツと比べると、医学ではかなり遅れています。
私が学んできた痛みについての最新知識をここに掲載します。
これは、私独自の考えではなく、ドイツですでに発表されているものです。
- 構造上の異常だけでは、痛みが出ることはない!!
皆さんは病院や整形外科で
神経が圧迫しているから痛い。
骨盤がずれているから痛い。
軟骨がすり減っているから痛い。
椎間板が潰れているから痛い。
などの説明を受けた経験がおありではないでしょうか?
構造的な問題だけで痛みが生じることはありません!!
これはエビデンスの高い研究データからも言えますし、臨床的に、画像上の異常箇所と実際の痛みの場所が一致しなかったり、日によって、痛みの強さが変化したり、痛みの場所が変化したり、最終的には、手術などで構造を変化させなくても、保存療法で改善することが多いです。
さらに
- 生理学的に、神経が圧迫されて痛みが出ることはありません!!
神経が強く圧迫されると、痛みではなく、麻痺が生じます。
つまり痛みを感じなくなります。
これらのお話は、私個人の経験上の意見ではなく、一流の医学雑誌に掲載されている事実なのです。
痛みには2種類の痛みがあります。
・鋭い痛み(早い痛み)ーーAδ繊維
・不快な痛み(遅い痛み)ーーC繊維
包丁で指を切ってしまった時を例にすると、切ってしまった瞬間に鋭い痛みを感じます。
その後、ジワジワと数時間、数日間感じ続けます。
この異なった2つの痛みは、それぞれ固有の回路(Aδ繊維とC繊維)を通って、脳に伝わります。
鋭い痛みは、一瞬の痛みで、その後すぐに治まるので臨床的には問題ではありません。
慢性的な筋骨格系の痛みやシビレに関して、問題なのがもう1つの痛みである、不快な痛み(遅い痛み)なのです。
- ''){痛みとは患部(痛い所)と脳との電気信号のやり取りである!! };''
「痛みを感じる」
とは、神経細胞が何らかの刺激を受け、細胞内で電気を作り出し、その電流が神経線維を伝わっていき、最終的に、脳がそれを認知し反応するわけです。
つまり、痛みとは電気信号なのです。
出典:IPA「教育用画像素材集サイト」